保険業界10年・現IT企業勤務の30代会社員HIKO(プロフィール)です。独身時代に港区1Kで手取り35万・家賃16万という生活をしていました。この記事はその実体験です。
手取り35万円あるのに、毎月の貯金はゼロでした。 原因はシンプルで、家賃16万円です。
「手取りが少ない」と感じている人は、同じ原因かもしれません。
手取りが少ないと感じるのはなぜか
手取りが少ない原因は人によって違いますが、多くの場合は税金ではなく固定費にあります。
手取りが少ない原因として、よく挙げられるのは税金です。
たしかに、年収400万円なら所得税・住民税・健康保険・厚生年金を引かれて手取りは約310〜320万円(月26万円程度)まで減ります。この部分はiDeCoやふるさと納税である程度取り戻せますが、ゼロにはできません。
ただ、本当に手残りに効くのは固定費、特に家賃です。
税金は一定の割合で取られますが、家賃は自分で決められます。毎月必ず出ていく固定費が手取りの大半を占めていると、どれだけ収入があっても手元に残りません。
わたし自身がその状態でした。
手取りの46%が家賃に消えていた
当時の内訳はこうです。
- 手取り:35万円
- 家賃:16万円
- 家賃比率:46%
「手取りの30%が家賃の目安」という話は聞いたことがあると思います。手取り35万なら、家賃の上限は10〜11万円。(家賃の目安については家賃はいくらまでが安全?でも詳しく解説しています)
わたしはその1.5倍の家賃を払い続けていました。
残り19万円から食費・通信費・保険・光熱費・交際費を全部出していたわけです。貯金できるわけがない。
実際の月の内訳はこんな感じでした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 家賃 | 160,000円 |
| 食費 | 30,000円 |
| 通信費(スマホ+自宅ネット) | 10,000円 |
| 光熱費 | 10,000円 |
| 保険料 | 20,000円 |
| 日用品 | 10,000円 |
| 交際費 | 10,000円 |
| 交通費・その他 | 残り |
ここから交通費や突発的な出費を引くと、月末に手元に残るのはせいぜい1〜2万円。冠婚葬祭や家電故障が1回あれば赤字に転落するラインでした。家賃以外の項目はすでに切り詰めていたので、固定費の中で最も大きい家賃を下げる以外に出口はありませんでした。
それなのに長い間、「手取りが少ない」「税金が高すぎる」と思っていました。違いました。使える金額は十分あった。ただ家賃が高すぎただけでした。
なぜ家賃30%ルールが正しいのか
「30%以内」には理由があります。
家賃が30%を超えると、残り70%から生活費・貯金・娯楽を全部出すことになります。食費・通信費・保険・光熱費だけで20〜25%は消えるので、貯金に回せる分が構造的になくなります。
逆に言えば、家賃を30%以内に収めるだけで「なんとなく使い切る」サイクルから抜け出せます。
| 手取り月収 | 家賃の目安(30%) |
|---|---|
| 25万円 | 7.5万円以下 |
| 30万円 | 9万円以下 |
| 35万円 | 10.5万円以下 |
| 40万円 | 12万円以下 |
自分の数字を当てはめてみてください。30%を超えているなら、それが貯金できない原因の大半です。
引っ越しで月5万円が手元に残るようになった
この家賃比率を変えるきっかけになったのは、結婚を機に港区から川崎へ転居したことでした。住む街が変わった結果として、家賃も自然に下がりました。
- 転居前の家賃:月16万円
- 転居後の家賃:月11万円
- 差額:月5万円 = 年間60万円
実際に住み替えてみて、生活水準はほぼ変わっていません。部屋の広さはほぼ同じ。駅からの距離は少し伸びましたが、実際はスマホを見ているうちに着くのでそこまで気になりません。
変わったのは口座残高だけです。毎月末に5万円が残るようになりました。
このとき強く実感したのは、独身時代にもっと早く家賃比率を意識していれば、無駄に消えていったお金を防げたということでした。
家賃を下げたい人向けの物件探しの手順
「家賃を下げたいけれど、どうやって探すの?」という人のために、再現しやすい流れを整理します。
① 予算上限を先に決める
「手取りの30%以下」を絶対条件にします。手取り35万なら上限10.5万円。
先に上限を決めないと、「少しオーバーしてもいい物件」を探し始めて沼にはまります。
② SUUMOで条件を広げて検索する
絞り込みのポイントはここです。
- 家賃上限:手取りの30%
- 築年数:20年まで許容(新築・築浅にこだわると家賃が上がる)
- 駅徒歩:15分まで許容(徒歩10分以内は割増になる)
築20年でも内装がリフォーム済みであれば十分きれいです。「見た目の新しさ」より「家賃の安さ」を優先するのが正解でした。
まずは今の家賃と同じ条件で検索してみて、「同じ条件でいくら下げられるか」だけ確認してみてください。それだけでも判断材料になります。
③ 削っていい条件・削ってはいけない条件
引っ越し先を選ぶとき、何を妥協するかで住み心地が決まります。
削っていい条件
- 築年数(内装リフォーム済みなら見た目は変わらない)
- 駅からの距離(自転車があれば15分圏内は問題ない)
- 最寄り駅の路線(乗換1回増えても家賃差額のほうが大きい)
削ってはいけない条件
- 安全性(オートロック・周辺環境)
- 日当たり・通風(生活の質に直結する)
- 騒音・振動(幹線道路沿い・線路沿いは要注意)
家賃を下げながら「住んでよかった」と思える物件は必ずあります。妥協点の優先順位を間違えないことが大事です。
家賃以外に削れる固定費
引っ越しがすぐに動けない人は、まず他の固定費から手をつけてください。
格安SIM(通信費)
大手キャリアから格安SIMに乗り換えると、月3,000〜5,000円下がります。年間で3〜6万円の差です。
保険の見直し
保険業界に10年いた感覚として、30代独身なら月1〜2万円以内で十分なケースがほとんどです。何が入っているか把握せずに払い続けている保険料は見直しの余地があります。
サブスクの整理
月500〜1,000円のサブスクが3〜4本積み重なると、月3,000〜4,000円になります。使っていないものを整理するだけで手残りが変わります。
固定費の削り方については、手取りを月3万円増やした方法でも詳しく書いています。
手取りが少ない本当の原因
手取りが少ない理由を「税金のせい」にしがちです。
でも税金は、収入に対してほぼ固定の割合で取られます。手取りを増やしたいなら、収入を上げるか、支出を下げるか、どちらかしかありません。
そして支出の中で一番インパクトが大きいのは、固定費、特に家賃です。
家賃を5万円下げるだけで、月の手残りが5万円増えます。収入は変わらなくていい。
「手取りが少ない」と感じているなら、まず今の家賃が手取りの何%かを確認してください。
それだけで、答えが出るかもしれません。
まとめ
- 手取り35万 × 家賃16万(46%)= 毎月貯金ゼロ
- 家賃の目安は手取りの30%以下
- 30%を超えると、構造的に貯金できなくなる
- 引っ越しで月5万円・年間60万円を取り戻せた
- 物件探しは「築年数・駅距離を緩める」だけで選択肢が大幅に広がる
- 家賃以外にも通信費・保険・サブスクが削れる
「収入を上げる前に、家賃を下げる」ほうが圧倒的に簡単です。