投資歴10年超、保険業界10年→IT企業に転職したHIKOです。NISAを始めたのは2015年。最初の数年は個別株で失敗を繰り返し、青山商事だけで−31万円の損失を出しました。その後インデックス投資に切り替えて、旧NISAで配当累計90万円超を実現しています。同じように「始めたいけど一歩が踏み出せない」状態だった自分に向けて、この記事を書きました。


30代になって「そろそろ投資を始めないと」と思いつつ、なかなか動けていませんか。

2015年に私がNISA口座を開設したとき、最初の壁は「何を買えばいいかわからない」という問題でした。結果として最初の数年間は個別株で大きな損失を出しました。今の私が当時の自分に伝えられるとしたら、「インデックスファンドの積立一択にしておけ」の一言です。

この記事では、新NISAの始め方を、口座開設から最初の積立設定まで、迷わず動ける5つのステップに分けて解説します。私の失敗から学んだ「やってはいけないこと」も一緒にお伝えします。

この記事は「どう始めるか」の手順書です。「そもそも月いくら入れればいいのか」がまだ決まっていない方は、投資はいくらから始める?手取り別の金額目安と生活防衛資金の順番を先に読んでください。生活防衛資金をいくら確保してから始めるか、固定費のどこを削って原資を作るかを金額ベースで整理しています。手順を知りたいならこの記事、いくらから始めるかを決めたいならそちら、という役割分担です。


新NISAとは?30代が最初に押さえる基本

新NISAは2024年からスタートした国の税制優遇制度です。通常、株や投資信託で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内の運用益は非課税になります。

項目新NISA(2024年〜)
年間投資上限360万円
生涯投資上限1,800万円
非課税期間無期限
対象年齢18歳以上

旧NISAと比べて非課税期間が無期限になったのが最大の改善点です。30代から始めても30年以上、複利の恩恵を受け続けられます。

私が投資を始めた2015年当時の旧NISAは非課税期間が5年でした。5年間の制約があったために、株価が下がっているタイミングで「枠が切れるから売らなきゃ」という無駄な判断をしたこともあります。新NISAにはそのような制約がないため、長期保有しやすくなっています。


新NISAを30代の今すぐ始めるべき理由

老後2000万円問題という言葉を聞いたことがあると思います。平均的な会社員が老後に必要とされる不足額の目安です。

月3万円を年利5%で20年間運用した場合と、貯金だけの場合を比べると、次のような差になります。

  • 貯金のみ:720万円
  • NISA(年利5%想定):約1,233万円
月3万円を20年続けた場合の資産額
¥720
貯金のみ
¥985
NISA 年3%
¥1233
NISA 年5%
¥1562
NISA 年7%
単位:万円/複利運用した場合の試算(元本720万円)。年率はあくまで想定で、将来の運用成果を保証するものではありません。

その差は約513万円。始める時期が10年遅れると、この差はさらに広がります。30代は「時間」という最大の武器を持っています。

同世代がどれだけ動いているかも、数字で見ておきます。証券会社のNISA口座は2025年12月末時点で約2,025万口座あり、そのうち30代は約414万口座です。最多の40代(約417万口座)とほぼ並び、口座全体のおよそ5分の1を30代が占めています(出典:日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況(2025年12月末時点)」)。周りが話題にしないだけで、同世代はすでに始めている、というのが実態です。

私自身の例を挙げると、2015年から2024年の10年間で旧NISAの配当累計が90万円超になりました。これは何十時間も相場を監視した結果ではなく、積み立て設定をして放置した結果です。早く始めること、それ自体が資産形成で最も重要な行動だと実感しています。


新NISAの始め方5ステップ

ここからが本題です。口座開設から積立設定まで、順番にやれば迷いません。

ステップ1|証券会社を選ぶ(ネット証券一択)

NISA口座は銀行でも開けますが、ネット証券一択です。手数料が圧倒的に安く、投資できる商品の種類も豊富だからです。

私は楽天証券でNISAを始めました。2015年当時から使い続けて10年以上になります。アプリの使いやすさ、ラインナップの豊富さ、どれも不満がありません。

初心者におすすめの2社を挙げます。

楽天証券

  • 楽天ポイントで投資できる
  • アプリが使いやすく初心者向け
  • 楽天経済圏をすでに使っている人に最適
  • 楽天カード積立でポイントが毎月貯まる

SBI証券

  • 国内最大手で安心感がある
  • 投資信託のラインナップが業界最多水準
  • 三井住友カード積立でVポイントが貯まる
  • IPO(新規上場株)に参加しやすい

どちらを選んでも大差ありません。楽天サービスをよく使う→楽天証券、そうでなければSBI証券と覚えておけばOKです。

証券口座の詳しい比較は別記事でまとめています。→ 楽天証券と松井証券を比較【30代投資家が10年超使って正直比較|SBI証券も】

新NISAを今すぐ始めるなら楽天証券
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「電話で相談しながら始めたい」「ネット完結だと不安」という方には、サポート重視の松井証券という選択肢もあります。NISA口座は日本株・米国株・投信すべて手数料0円で、HDI格付け15年連続三つ星のサポート体制は初心者でも迷わず進められます。この2社で迷う場合は、楽天証券と松井証券の比較に2社専用の比較表とQ&Aをまとめています。

新NISAを松井証券で始めるという選択
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ステップ2|NISA口座を開設する(スマホで最短5分)

申し込み自体はスマホで完結します。手元に用意するものは以下の3点だけです。

  1. マイナンバーカード(または通知カード+身分証)
  2. 銀行口座情報
  3. メールアドレス

申し込みから審査完了まで通常3〜7営業日かかります。開設時に「NISA口座も同時に開設する」を選択するのを忘れないでください。

NISA口座は1人1口座しか持てないため、証券口座と同時にNISA口座も申請するのが効率的です。

ステップ3|投資商品を決める(インデックスファンド一択)

ここが最重要です。私が個別株で失敗した経験から、初心者が最初に選ぶべき商品をはっきり書きます。

インデックスファンド一択です。

インデックスファンドとは、日経平均やS&P500などの指数に連動する投資信託のこと。個別株のように「どの会社を選ぶか」を考える必要がなく、世界経済全体に分散投資できるのが強みです。

私の失敗を振り返ると、2015年〜2020年の間、コナカ・青山商事・エスクリといった個別株に投資して大きな損失を出しました。銘柄を「買える金額かどうか」という基準で選んでいたためです。同じNISA口座で、JTという高配当株は最終的に+37万円の利益になりましたが、選択の基準がなければこの差は生まれません。個別株の失敗の中身は旧NISAで個別株投資に失敗した話に一次データで書いています。

個別株は分析力と時間が必要です。専業投資家でも勝ち続けるのは難しい。その点、インデックスファンドは「世界経済全体の成長を享受する」という考え方なので、銘柄選びのリスクがありません。

初心者向けの代表的な2本を挙げます。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):全世界2,414銘柄に一括投資(2026年7月31日現在。出典: 三菱UFJアセットマネジメント月次レポート・2026年8月13日確認)。「オルカン」の愛称で人気
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):米国の主要500社に投資。過去の実績が優秀

これは私個人の結論というだけではありません。2025年に証券会社のつみたて投資枠で買われた投資信託のうち、約9割はインデックス投信です(同調査。金額ベース)。実際に積み立てている人の大半が、同じところに落ち着いています。

迷ったらオルカン一本で問題ありません。

ステップ4|毎月の積立額を決める(月1万円からでOK)

新NISAのつみたて投資枠は月最大10万円まで投資できます。とはいえ、最初から無理する必要はありません。

月1万円から始めて、余裕が出たら増やすのが長続きのコツです。

目安として、年利5%で運用できた場合の20年後の試算は次のとおりです。

月積立額20年後(年利5%想定)
1万円約411万円
3万円約1,233万円
5万円約2,055万円

上記はあくまで想定利回りでの試算で、将来の成果を保証するものではありません。大事なのは金額より続けること。自動積立設定にしておけば、あとは放置でOKです。

「月1万円では少なすぎるのでは」と不安になる方もいると思いますが、実際の分布はそうなっていません。2025年につみたて投資枠で買付があった証券会社の約959万口座のうち、年間買付額が20万円以下の口座が31%で最多、20万〜40万円が24%と続きます(同調査)。月1万円(年12万円)は、いちばん人数の多いゾーンのど真ん中です。その一方で、満額に近い100万〜120万円の口座も22%あります。金額は二極化しているので、人と比べずに、自分の家計が続く額から始めてください。

「生活が苦しいのにNISAに入れすぎる」NISA貧乏には注意が必要です。生活防衛資金(生活費3〜6ヶ月分)を先に確保してから、余剰資金でNISAを始めましょう。→ NISA貧乏になっていない?投資を頑張りすぎる30代が陥る落とし穴

積立額をいくらに設定するかで迷う場合は、投資はいくらから始める?手取り別の金額目安と生活防衛資金の順番に、生活防衛資金の目標額・家賃の上限・手取り別の積立額の目安を表でまとめています。金額を先に決めてから、このステップに戻ってきてください。

ステップ5|設定後は「ほったらかし」でOK

インデックスファンドの積立投資で一番やってはいけないのは、相場が下がったときに売ることです。

私はこれをやってしまいました。2020年、コロナショックで含み損が膨らんだ銘柄を2月から4月にかけて手放し、7月末には青山商事を含む複数銘柄をまとめて処分しています。配当を含めた差し引きで、この年に約46万円の損失を確定させました(最大は青山商事の−310,960円)。その後、多くの銘柄が株価を回復させたことを知ったときの後悔は言葉にできません。

インデックスファンドの積立を設定してから、私がやったことは月1回程度の残高確認だけです。2020年のコロナショックのときも積立は止めませんでした。下がっているときに買い続けることで、平均取得コストが下がります(ドルコスト平均法)。

設定後にやることは月1回程度、残高を確認するだけ。余計に触らないことが、実は長期投資の最大のコツです。

NISAで節税の効果を感じてきたら、老後資金を積み立てながらさらに節税できるiDeCo(個人型確定拠出年金)と組み合わせるのが、30代会社員の定番戦略です。


新NISA初心者が最初にやってはいけないこと4つ

私が投資歴10年超の失敗から学んだ「やってはいけないこと」をまとめます。

NG①:個別株をNISAで買う

NISAは損益通算ができません。個別株で損失が出たとき、通常口座なら他の利益と相殺できますが、NISAではそれができません。私の青山商事−31万円の損失は、NISAでの損失だったためそのまま消えました。NISAで個別株はやめておくのが無難です。

NG②:下がったときに売る

積立投資中に相場が下がると不安になります。でも、下がっているときは「安く買えている期間」です。売るどころか、むしろ積立を続けるべきタイミングです。

NG③:口座選びに時間をかけすぎる

楽天証券でもSBI証券でも、長期積立の結果に大きな差は出ません。迷っているうちに過ぎていく時間のほうがもったいないです。

口座選びで失敗しないために押さえておきたいポイントは、楽天証券と松井証券を比較【30代投資家が10年超使って正直比較|SBI証券も】にまとめています。

NG④:投資を始めてから生活防衛資金を積む

急な出費があったときにNISAを取り崩すと、複利の恩恵が途切れます。先に生活費3〜6ヶ月分を別口座に用意してからNISAを始めましょう。


新NISAの始め方でよくある質問

Q. 新NISAは30代から始めても遅くないですか? 遅くありません。非課税期間が無期限なので、30代から始めても30年以上、複利を効かせられます。金額より「早く始めて長く続ける」ことのほうが結果に効きます。

Q. 新NISAは月いくらから始められますか? 証券会社によっては月100円から可能です。月1万円から始めて余裕が出たら増やすのがおすすめ。生活防衛資金を確保したうえで、余剰資金の範囲で設定してください。

Q. 新NISA初心者は何を買えばいいですか? オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)かS&P500のインデックスファンド一本で十分です。迷ったらオルカンで問題ありません。

Q. NISA口座はどの証券会社で開くのがいいですか? 楽天サービスをよく使うなら楽天証券、そうでなければSBI証券。電話サポート重視なら松井証券も選択肢です。NISA口座は1人1口座のみなので証券口座と同時申請が効率的です。


まとめ:30代の今が最高のスタート地点

新NISAの始め方5ステップをまとめます。

  1. 証券会社を選ぶ(楽天証券 or SBI証券)
  2. NISA口座を開設する(スマホで最短5分)
  3. オルカンかS&P500を選ぶ(個別株は選ばない)
  4. 月1万円から自動積立を設定する(生活防衛資金の確保後)
  5. あとはほったらかし(下がっても売らない)

投資歴10年超の私の実感として、早く始めて、長く続けることが、資産形成で最も再現性の高いやり方だと考えています。

最初の口座開設の5分さえ乗り越えれば、あとは自動で資産が積み上がっていきます。


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※本記事は2026年8月時点の情報をもとにしています。制度の詳細は変更になる場合があります。投資は自己責任でお願いします。

HIKO

HIKO

保険業界10年勤務・30代IT会社員ブロガー

保険業界10年勤務後、IT企業に転職。生命保険・損害保険の「売り手側の論理」を知った上で、本当に必要な家計管理・投資の情報を発信。NISAや固定費削減の実体験をもとに、30代サラリーマンのお金の不安を減らすことを目指しています。

保険業界10年 IT転職 NISA実践中 固定費削減経験あり